1月も終わりの頃、急な楽器伴奏の依頼を受けました。
以前、うちの教室に通っていた男の子が
地域の中学校のブラスバンド部の部長に昇進するという
喜ばしいお知らせをもらうと同時に、
ユーフォニアム奏者としてもソロ部門で出演するのに、
急に伴奏者の都合がつかなくなり、急遽お引き受けすることになりました。
よく存じ上げているブラバン顧問の先生からも再びご丁寧なご依頼を受け、
約2週間後の2日間に渡っての出演に照準を合わせて
2回の合わせ練習と個々の練習で当日(2月10日と11日)を迎えました。
まだあどけなかったY君を知る者として部長になった彼と再会した時、
滑舌よく、はきはきと受け答えをする精悍さにめざましい成長を感じました
他の数人のソロ奏者の伴奏も期待されましたが、
実は去年後半くらいから人生初の、
手首の組織の損傷(TFCC損傷)から来る痛みに悩む状況にあり、
治療優先で演奏から自身を遠ざけていた為、
今回はY君のサポートだけに徹しました。
医療用サポーターを作って装着、手首の動きを制限して痛みを軽減したり、
理学療法士から個人リハビリを受けながらレーザーなどの物理療法を受け、
家では痛みをカバーする為の上腕の筋トレやストレッチを行い、
今までなら何も考えず持っていた重い荷物の持ち運びにも慎重になったり、
手の負担の少ない力の配分を考えながらの家事をするようになりました。
今回の伴奏は最高のリハビリにもなり、痛みが怖くて躊躇していた奏法でも
思いきって弾けることを実感。たった2週間でしたがあらためて、
「ご縁」
「練習に集中できる時間を作れたこと」
「ひたすら音を追及できたこと」に感謝。
そして今更ながら
「やっぱり音楽が好き!」な自分を再確認できたいい機会でした
1日目の小ホール、2日目の学校音楽室とも、
普段触れないグランドピアノを楽しめ、
中学生ブラバンメンバーの、真摯で一生懸命な演奏やメッセージに
心引き締まる感情を思い出し、
そして立派に部長の任務をこなしたY君と共演できたこと、
可愛いお土産と共に
音楽家の端くれは大いに喜んで学校を後にしたのでした