小学5年から音大卒業までご指導頂き、そして卒業後も気にかけて頂き、
結婚式にも出て頂いたピアノ道の恩師、柴田 翠先生。
70歳近くになられましたが、相愛大学を退官されてからも
お元気で後進の指導に邁進されておられます。
たくさんの演奏家、指導者を育成し、
ご自身も数えきれないほどののコンサートに出演。
今回も長年続けてこられたコンサートのご案内を頂き、
拝聴してきました。
エネルギッシュで超絶技巧をいともたやすくこなす若手ピアニスト。
学生時代、恐れ多くもレッスンを前後して受けていた先輩の演奏は
テクニックもさることながら、心にグッと入ってくる深みのある音。
会場全体が感動で包み込まれるのがわかりました。
先生には常々、
「自分の音をよく聴きなさい。」と口酸っぱく注意され、
遠くへ響く音、心に沁みる音、がどういうものなのかということを身をもって教えて頂きました。
その教えはずっと大切にしたいと思いながら、まだまだ奥深く・・・。
高校、大学内のレッスンでも個人レッスンでもたくさんお世話になりました。
レッスン中は本当に厳しく、褒められることは殆ど無かったなぁ・・・。
でも、レッスンが終わると、しゃあないやっちゃ!という感じで
暖かく包んでくださいました。
在学中に母が急死した時も、レッスン中に号泣されたのを覚えています。
それからは、母がのりうつったのか、と思うような厳しさ
母を亡くしてフラフラしている弟子を、なんとか軌道修正させてやろうと
心を鬼にして接して下さってたんでしょう。
今だからこそ、わかることです。
そして、感謝の何ものでもないです。
フルート奏者になられてる長女さんの伴奏をされた先生は
講師時代の先生とは違う、寛容な親子共演でした